日々の食後の歯磨きは、歯の健康を維持する上で重要ですが、それだけでは完全に歯を守ることはできません。歯磨きでは取り切れない汚れや、加齢に伴う口腔内の変化に対応するために、専門的なケアが必要です。そのため、定期的な歯科医院での健診が不可欠です。
定期健診では、口腔内のチェックや歯磨きで落としきれない汚れの除去が行われます。これを怠ると、歯を失うリスクが高まります。実際に6年間の調査によると、40代で定期健診を受けなかった人の歯の喪失本数は2.15本でしたが、定期健診を受けた人は0.72本と、半分以下に減少しています。1)
歯一本の価値は非常に高く、天然の歯と同じ機能を持つ人工歯はまだ存在しません。最も近い機能を持つインプラントでも1本あたり40万円から60万円かかります。失った歯の治療をしないと、隣接する歯や噛み合わせる歯にも悪影響が及び、さらに歯を失うリスクが増します。
また、歯の健康は口の中だけでなく全身の健康にも影響します。例えば、歯の喪失が糖尿病や認知症のリスクを高めることが報告されています。
このように、歯を守るためには自宅でのセルフケアに加えて、定期的な歯科医院での健診が欠かせません。
1) 口腔衛生会誌 48;685-690,1998
お口の中の汚れ具合を確認し、磨き残しのある部分に対して歯ブラシを当てていきます
専用の機器を使用し、歯磨きで取れない汚れを除去していきます。
デンタルフロスという専用の糸を使用して、汚れが残りやすい歯と歯のスキマ、歯と歯茎のスキマの汚れを除去していきます。
ステイン・着色の除去や歯面の滑沢化などのために専用の器具を使って研磨を行います。
クリーニングジェルを使用して仕上げ磨きすることで汚れが付きにくく、キレイな仕上がりになります。また、歯肉マッサージ効果も期待できます。
お口の状態に応じて、市販では取り扱えない高濃度のフッ素を塗布し、虫歯予防を強化します。
定期的な歯科医院での健診・クリーニングはお口の健康だけでなく、体全体の健康習慣にとても効果的です。私たちと一緒にお口の健康を守っていきましょう!
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